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生きものこぼれ話「アカネ属 〜『赤とんぼ』いろいろ〜」
投稿日:2024年10月16日(水)
秋本番、「赤とんぼ」をよく見かける季節がやってきました。
実は「赤とんぼ」って何種類もいることをご存知でしたか?
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「赤とんぼ」と総称される赤いトンボ(トンボ科アカネ属)のなかの、代表的な2種がナツアカネとアキアカネです。
ナツアカネ(上)とアキアカネ(下)
姿も色もそっくりですが、胸部の模様の違いで見わけることができます。
ナツアカネ:胸部にある2本の黒い筋のうち、前の筋の先が途中で切れている
アキアカネ:前の黒い筋の先端が尖っている
また、ナツアカネのオスは複眼も含めて全身が真っ赤になりますが、アキアカネのオスはそれより控えめな配色で主に腹部が赤くなります。
ナツアカネのオス(上)とアキアカネのオス(下)
メスも見てみましょう。
ナツアカネのメス(上)とアキアカネのメス(下)
名前に「ナツ」「アキ」とつく2種ですが、実はの発生時期は同じで、この名づけの違いは、ナツアカネが夏から秋にかけてずっと平地に留まるのに対して、アキアカネは夏のあいだ山間部に移動し、いったん人里から姿を消すことからきています。山間部にいたアキアカネが平地に大移動してくるので、アキアカネが秋になって羽化したように見えるのかもしれません。
ナツアカネ、アキアカネ、どちらも、秋には体色が赤く色づいて、平地の水田や池などの水辺に戻ってきて産卵します。
オスとメスが連結飛行しながら産卵するアキアカネ
いまの時期にはナツアカネとアキアカネを同時に見ることができますので、ぜひ見比べてみてください。
また、仙台市ではマイコアカネやマユタテアカネなどの「赤とんぼ」も見ることができます
顔に白粉をあしらったようなマイコアカネ
顔の真ん中、マロ眉みたいな黒斑がかわいいマユタテアカネ
これらアカネ属のトンボたちも、ぜひ探してみてください。
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