『風が届ける言葉、風が運ぶ音。―絵本の朗読や自然音を聴いて、あなたの日常音風景を探す―』を開催しました。
投稿日:2022年07月03日(日)
たまきさんサロンスタッフです。
『風が届ける言葉、風が運ぶ音。―絵本の朗読や自然音を聴いて、あなたの日常音風景を探す―』を開催しました。
様々な災いが続き、私たちの日常は変化を余儀なくされている状況です。身の回りの環境の変化を感じつつ、「心の環境」を整えるための一つの手段として、企画された講座です。
講師には、大人のための絵本よみやさんの長澤香氏と、サウンド・デザイナーの菅原宏之氏をお迎えして、言葉と音をテーマにした絵本の朗読や自然音を聴いて、心の風通しを良くする手助けをしていただきました。
【長澤さんパート】
長澤さんは「大人のための絵本よみやさん」という肩書で、「流し」の絵本読み屋としての活動、公共施設での朗読、アーティストとユニットを組んでのコラボ企画、など多方面で多彩な活動を展開されているユニークな方です。
「言葉」を大切にし、近い距離での肉声による朗読にこだわるその姿勢は、聴く者に共感と癒しをもたらします。
まずは絵本の「ぺんぎんたいそう」を使って、みんなで体操しながら体をリラックスさせます。
続いて、長澤さんによる朗読です。
ページをめくる音や紙がこすれる音も考えて編まれている絵本もあるということで、このように絵本を手に取って朗読します。
長澤さんには、9冊の絵本を朗読していただき、そのやさしい肉声に癒されました。
・「ぺんぎんたいそう」齋藤槙/作(福音館書店)
・「かぜが はこぶ おと」駒形克己/作(ONE STROKE)
・「ラポラポラ 森にすむ妖精」福田幸広/作(そうえん社)
・「ことり」新宮晋/作(文化出版局)
・「ひばりに」内田麟太郎/詩 うえだまこと/絵(アリス館)
・「りすと かえると かぜのうた」うえだまこと/作(BL出版)
・「よあけ」ユリー・シュルヴィッツ/作 瀬田貞二/訳(福音館書店)
・「うるさく、しずかに、ひそひそと」ロマナ・ロマニーシン/アンドリー・レシヴ/作 広松由希子/訳(河出書房新社)
・「ひとりひとり」谷川俊太郎/詩 いわさきちひろ/絵(講談社)
その後、菅原さんパートに入る前の休憩時間中、参加者の方に「暮らしや仕事に関するひと言アドバイスが書かれている本」を適当に開いてもらい、そのページのメッセージを長澤さんが読むというサプライズ企画もありました。
【菅原さんパート】
菅原さんは「サウンド・デザイナー」という「音」を素材として扱うアーティストです。ラジオなどを通して、すでに菅原さんの「音」を聞いた方もいらっしゃるかもしれません。
「音収集マニア」と自称されていますが、街中や自然の中に出かけて行っては、ひたすら「音」を採集してくるという根気と体力が必要とされるフィールド・レコーディストでもあります。
菅原さんの子どもの頃、お母さんと一緒に歌った時の音源が紹介されました。音声だけなのに、幸せな景色が思い浮かびます。
他にも、菅原さんが今までにあちこちで収集した音の数々を、それぞれのエピソードとともに聴きました。
世界は多くの音であふれていて、何気なく耳に入って来てはいるけれど、実は聞き逃してしまっているステキな音も多いことに気づかされました。
そして、そんな音の数々を聴いて、自分の中に広がるイマジネーションの景色を体験することが出来ました。
【お二人によるコラボレーション】
最後に、菅原さんが流す音に乗せて、長澤さんが『ひとりひとり』谷川俊太郎/詩 いわさきちひろ/絵(講談社)を朗読してくれました。詩人の言葉が肉声によって表現され、音の風に乗って聞き手に届けられるという、本日の講座のテーマにふさわしい素晴らしいパフォーマンスとなりました。参加者の皆さんの感動が感じられました。
今回の講座では、「言葉」と「音」が響き合い、聴く者の想像力を刺激し、心地よい風のように心の環境を整えるという体験が出来たのではないでしょうか?
長澤さん、菅原さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。
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せんだい環境学習館 たまきさんサロン
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土日祝 10:00〜17:00
休館日 月曜(月曜が休日の場合は、その翌日)休日の翌日・年末年始
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