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「環境調査というお仕事〜環境からみえる昆虫たち〜」を開催しました。

投稿日:2024年08月07日(水)

たまきさんサロンスタッフです。
7月27日(土)に、株式会社 地域環境計画で昆虫調査を担当する上森大幹さんを講師にお迎えし、サロン講座「環境調査というお仕事〜環境からみえる昆虫たち〜」を開催しました。

まずは上森さんの自己紹介から。幼少期は自然が少ないコンクリートジャングルで育ち、ヒョウタンゴミムシをクワガタと信じ飼育していました。小学生になるとギフチョウ・クワガタなどの大型の昆虫採取に夢中になり、林間学校で捕まえたゴホンダイコクに心を奪われ、「糞虫」が好きになりました。大学生時代は「コガネムシ上科の形態比較」をテーマに研究したそうです。大学卒業は国立環境研究所勤務を経て、現在に至っています。



次にお仕事の内容について教えていただきました。
おおまかなお仕事の流れは、
@対象地に生息する動植物を調査する
A調査した結果を整理する
Bわかりやすい報告書(レポート)を作る
C困ったことに対して、解決方法を考える
となり、調査依頼者(団体)へ環境に即した保全対策の提案を行っています。
具体的には、生物多様性地域戦略などの施策や計画の策定補助、企業のCSR活動支援、観察会や講習会など普及や啓発活動、鳥獣被害対策などを行っています。
なお、大規模な開発事業等による環境への影響を事前に調査し、予測、評価を行い、環境保全の観点からよりよい事業計画をつくる環境アセスメントに関わるお仕事も行っています。
ここで昆虫担当の上森さんの一年間のスケジュールと昆虫調査がある日のお仕事のスケジュールが紹介されました。



昆虫担当者の調査期間は3月頃から10月頃までが主で、11月頃〜2月頃の冬季期間はごくまれに、越冬個体やフユシャクという特定の昆虫に的を絞った調査に入ることもあるそうです。
昆虫調査がある日は一日中昆虫を採集し、会社へ帰って分類ごとにソーティングやサンプル整理を行います。

なんと森の中での調査中にクマに遭遇したこともあったそうです!

その時の動画が紹介されました。この時はクマスプレーなどを携帯していましたが、じっと茂みに隠れてクマが立ち去るのを待っていたそうです。その緊張感が見ている私達にも伝わってきました。
このようなお仕事に就くにあたり、誤解されがちなことについて答えていただきました。
「調査の時はキャンプやテントに泊まるの?」…そのようなことはありません。
「アウトドアに精通していないとダメ?」…上森さん自身はそもそも登山が苦手だったそうです。また強靭な体力も必要と思われがちですが、調査員には女性もおり、調査地に合わせた動きができればよいとのことでした。

続いて、様々な昆虫について「目(モク)」ごとに、住んでいる場所や生態などについて教えていただきました。
例えば、ネジレバネ目の昆虫は他の昆虫に寄生して生活するそうです。光に集まるスズメバチにはスズメバチネジレバネが寄生していることがあり、街灯やライトトラップで確認されることがあるそうです。光に集まるスズメバチにはスズメバチネジレバネが寄生していることがあり、街灯やライトトラップで確認されることがあるそうです。光に集まるスズメバチにはスズメバチネジレバネが寄生していることがあり、街灯やライトトラップで確認されることがあるそうです。光に集まるスズメバチにはスズメバチネジレバネが寄生していることがあり、街灯やライトトラップで確認されることがあるそうです。
様々な昆虫について学んだ後は、実際に調査で使用する道具を使いながら、様々な採取方法が紹介されました。


吸虫管・毒瓶・薬液を使った採取の方法。



空中を飛んでいる昆虫や草むらや樹木の葉に隠れている昆虫を大きな網を上下に振り面的に捕まえるスィーピング。


茂った葉の塊や樹木の幹を棒やハンマーでたたき、落ちてきた昆虫をネットで受け止めるビーティング。


材採集という方法については、実際に材の断面を見て昆虫がいた形跡を確認しました。


こちらは昆虫の灯りに集まる習性を利用して採取する灯火採集法の道具です。

ここで上森さんが日本、南米、ベトナムなどで収集した昆虫の標本を見せていただきました。


みなさん、興味津々。実物を見ながらそれぞれの昆虫の特徴や見分け方などについてたくさん質問していました。


講座がスタートした時間はあいにくの雨でしたが、講座中に雨が上がったので、外に出て、スィーピングと吸虫管採集の体験をしました。




吸虫管を吸ってアリを捕まえました!(管の中にはバリケードがあるので、アリは口まで入ってきません。)

最後に室内に戻り、上森さんへの質問タイム。
「上森さんが今まで食べた中で一番おいしかった昆虫は何ですか?」
「スズメガのメスです。火であぶって食べますが、おなかの中のたまごがプチプチしてえびみその味がしておいしかったです!」
驚きですね!!
「上森さんが今まで食べた中で一番まずかった昆虫な何ですか?」
「ゲンゴロウです。薬品臭のようなにおいがして、えぐみがありあまりおいしくなかったです」
生臭いのではなく、薬品臭がするのですね、なるほど。



最後に自然環境調査について、お話をいただきました。
自然環境調査とは、生きものを調べて、分かりやすく伝える仕事です。私たちの身の回りの自然に目を向け、生き物を知ることは、守ることにつながります。昆虫を捕まえるために適した道具を使うことによってより見える世界が広がります。自然相手の仕事ですので、上手くいかないことばかりですが、それはそれで楽しいそうです。
世の中にはまだまだ知らない仕事がたくさんありますね。
自然環境調査というお仕事もそのひとつかもしれず、人手が足りません。今回参加されたみなさんの中から一人でも多く興味を持ってくれた人がいたらうれしく、豊かな自然環境を守るために一緒に働くことができる日をお待ちしています、と話してくださいました。


参加してくださった皆様、そして子どもたちのどんな質問にも優しく丁寧にお答えくださった上森さん、ありがとうございました。

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