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TOP自然共生都市づくりお知らせ生きものこぼれ話 「『みどりの杜』で夏の生きものを観察しよう」を開催しました!

生きものこぼれ話 「『みどりの杜』で夏の生きものを観察しよう」を開催しました!

投稿日:2023年09月02日(土)

みどりの杜観察会レポート サムネ

仙台市沿岸部の田園地帯を地図や航空写真で眺めると目を惹く、南北に長い大きな沼。市内有数の野鳥スポットである、この「大沼」のほとりにある「せんだい農業園芸センター みどりの杜」のヨシ原で、6月10日(土)に「杜の都の生き物語〜『みどりの杜』で夏の生きものを観察しよう〜」を開催しました。

「せんだい農業園芸センター みどりの杜」は、四季を通じて農と園芸を身近に感じることのできる市民の憩いの場です。その大沼側の水辺・湿地エリアをフィールドに観察を行います。
さて、どんな生きものに出会えたでしょうか。

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当日は研修室に集合し、「みどりの杜」所長の坂本さんによる開会あいさつのあと、仙台市環境共生課の職員から仙台市の鳥や虫のことや、生物多様性保全に関する市の取り組み等についてお話ししました。

その後、今回のガイドを務めていただく宮城県森林インストラクターの太田吉厚さんから、私たちの暮らしにも大きく関係している生物多様性の重要性や、生態系について――生きものは他の生きものと複雑なバランスをとりながらつながりあい、支えあっていること、などを学びました。

みどりの杜観察会 講師:太田さん
講師・太田吉厚さんのお話
 

観察の前に、もう一人の講師の西谷理恵さんから、双眼鏡の使い方を教わりました。

みどりの杜観察会 西谷さんによる双眼鏡レッスン
宮城県森林インストラクター・西谷理恵さんによる双眼鏡レッスン


それでは、観察フィールドに出発です!

みどりの杜観察会

暑すぎず絶好の屋外観察日和

* * *

最初の目的地は水辺を再現したビオトープ(生物が生息する空間)です。

みどりの杜観察会 ビオトープ
近づいただけでも伝わってくる生きものの気配

水面をのぞくと、メダカたちがすいすいと泳いでいます。
このメダカは、過去のブログ(生きものこぼれ話)の田植え・生きもの観察会レポートでも紹介した「井土メダカ(ミナミメダカ)」という地域固有の遺伝子をもつ種です。東日本大震災による絶滅の危機から「メダカの里親プロジェクト」を経て復活し、こちらのビオトープにも放流されています。
みどりの杜観察会 メダカの学校
まさにメダカの学校

そのほかにも、オタマジャクシやアオガエルなど、次々と生きものが現れます。
カジカガエルの鳴き声に集中2
カエルは素手より水槽越しの観察がおすすめ

カエルなどを観察する際の注意点も教わったあと、今回のメインテーマであるヨシ原に向かいます。

* * *

「みどりの杜」と大沼の境界部分は、湿地(沼)と陸地とをつなぐエリアとなっており、そこにヨシの群生=ヨシ原があります。近づくにつれて、「ギョギョシ ギョギョシ」という、ちょっと野太い鳥の声が聞こえてきました。
みどりの杜観察会 オオヨシキリどこにいる?
どこで鳴いてるの?

みどりの杜観察会 左側がヨシ原 
左側がヨシ原

その正体は、特徴的な鳴き声から夏の季語「行々子(ギョウギョウシ)」の別名を持つ渡り鳥・オオヨシキリです!

ヨシの茎に止まり、縄張りを主張したりメスを誘うために大きな声でさえずる姿で知られていますが、今回、観察会の直前に少しヨシを刈ったため、例年より姿を見かけにくくなっているとのこと。
ヨシに寄生する虫をエサにしていることもあり、ヨシ原の状態がオオヨシキリの生息には影響するようです。
みどりの杜観察会 オオヨシキリ
姿を見せてくれたオオヨシキリ

オオヨシキリは松尾芭蕉や小林一茶をはじめ、多数の句に登場しますが、風流というよりは、むしろ「騒がしい」というニュアンスで詠まれています。そうしたことから、かつてはオオヨシキリが人々の暮らしと隣り合わせに生息していたことや、ヨシが群生できるような湿地や水辺が生活圏内に豊富に存在していたことがうかがえます。

ところで、突然ですが、仙台市の鳥(※)がカッコウであることをご存じですか?
初夏の野山でおなじみのカッコウですが、近年、世界的に個体数が減少しているそうです。実は、その原因のひとつにオオヨシキリとヨシ原が関係していました。

カッコウには、他種の鳥の巣に産卵し、その鳥に抱卵から巣立ちまで丸ごとヒナの育成を任せてしまう「托卵」という習性があります。オオヨシキリはその主な托卵先なのです。
しかし、埋め立てや生活様式の変化(ヨシを使う製品の需要の縮小)などによってヨシ原が減少すると、そこに生息するオオヨシキリのような湿地の生きものたちも減少してしまいます。そのことがカッコウの繁殖にも大きく影響を及ぼしているようです。

※仙台市では、昭和46(1971)年、健康都市宣言10周年を記念して、「杜の都・仙台」にふさわしい市の木・花・鳥・虫を制定。鳥については市民投票で「カッコウ」が選ばれました。


* * *

ヨシ原の主・オオヨシキリのさえずりにしばし耳を傾けたら、今度は足元の土中の生きものを探してみましょう。
講師の太田さんたちがあらかじめ昆虫採集のためトラップを仕掛けておいたので、このトラップを参加者みんなで回収しました。
みどりの杜観察会 トラップ回収
何かいるよ!

次々と集まってくるプラカップからは、ゴミムシなどの昆虫が出てきました。
みどりの杜観察会 プラカップで昆虫採集
プラカップで昆虫類を採集

さらに、金属製のトラップからは、なんと、アカネズミが出てきました!
頭胴長が10cmに満たない、地中に巣をつくるかわいらしいネズミです。
みどりの杜観察会 プラカップで昆虫採集
アカネズミは後ほどリリースしました


* * *

まだまだ生きもの探索は続きます。今度は沼や空にも目を向けてみます。
大沼を見渡せるデッキエリアに移動すると、ここで双眼鏡の出番です。

まずは大沼の対岸付近に憩うカワウやガン・カモ類を発見!
仙台市有数の野鳥ポイントである大沼には、こうした水鳥はもちろん、先に見つけたアカネズミなどの小動物を捕食する猛禽類もやってきます。
この日は、ミサゴとハヤブサの空中戦を観察できました。
みどりの杜観察会 ミサゴ隊ハヤブサの空中戦観察中
上空ではミサゴとハヤブサがバトル中

みどりの杜観察会 休憩ミサゴ

空中戦のあと電波塔で休むミサゴ

* * *

こうして、ヨシ原を中心に、夏の水辺の多様な環境を地中から上空まで立体的に観察してみることで、たくさんの生きものたちに出会えました。

「みどりの杜」では、四季折々の花やハーブ類と、そこに共生するさまざまな生きものに出会えます。
また、大沼は渡り鳥の越冬地としても知られる、年間80種を超える野鳥の生態を観察できる貴重な水辺です。
いずれも、季節ごとに新しい発見がある自然観察スポットですので、ぜひ、訪ねてみてくださいね!

* * *

最後に、「行々子=オオヨシキリ」の特徴的な鳴き声をお届けしましょう。
今回の観察地であるせんだい農業園芸センターと荒浜で採録された「オオヨシキリのいる音風景」をお楽しみください。
↓  ↓  ↓
■音源ダウンロード
https://www.tamaki3.jp/wildlife/sound/index.html
⇒スマートフォンの着信音やアラーム音などの私的利用にご使用いただけます。

■関連動画
せんだいTube〈せんだいE-Action〉仙台市の鳥「カッコウ」ってどんな鳥?
⇒伊達武将隊が大沼へ野鳥観察に参上!

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こちらもどうぞ!


■生きもの動画チャンネル
https://www.tamaki3.jp/wildlife/movie/index.html
⇒日本一美しい声で鳴くカジカガエルなどの生きもの動画

■生きもの生息地マップ
https://www.tamaki3.jp/wildlife/map/index.html

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